2012年1月14日(土)志金循環促進事業連続セミナー第4回

2012年1月14日(土)志金循環促進事業連続セミナー第4回
 はじめまして。新人レンジャーのよしみんです!
 1月14日(土)寒空のなか、志金循環促進事業連続セミナー第4回に参加してきました!
 第4回は、「資金の活かし手」である2つの金融機関からゲストをお招きし、「地域で資金が循環しない本当の理由」をお話しいただきました。今回はゲストが2人も来られるというとても贅沢な回でした!セミナーの様子はUstreamで配信中です。
 今回は26名の方が参加してくださいました。NPO関係者だけでなく、東海地区の金融機関従事者で今後の参考にという方もいらっしゃいました。


 ゲスト1人目は、西武信用金庫の常勤理事/事業支援部長である高橋一朗さん。「預金と融資の比率(預貸率)」の視点からのお話です。

2012011401.JPG

 「地域で資金が循環しない本当の理由」は大きく2つあるそうです。

 1つ目は、どの金融機関でも融資額が減ってきているから。
 以前は、取引先である中小企業へ集金しに行った際に取引先から「貸してほしい」という声が聞けていたため、地域のお客様から預かった預金をそのまま地域の中小企業に融資することで地域内での資金の循環ができていました。しかし現在は、どの取引先も売り上げが下がった等の理由で融資を受ける余裕など無くなってしまい、むしろ「どうすればいい?」と相談を受けるほどになってしまったそうです。

 その結果、2つ目の理由として金融機関が減ってしまったことが挙げられていました。
 その理由も2つあります。1つ目は、融資額が減ってしまったことから、貸出金の利子で稼ぐはずだった分を外国への投資で補おうとしたため、リーマンショック等で大きな赤字を出してしまったこと。2つ目は、融資をした取引先が倒産してしまい不良債権が増えてしまったことです。

 しかしどの金融機関でも、預金も融資も両方増やしていきたいはず。

 特に西武信用金庫さんは、預金額に対する融資額の比率(=預貸率)を高めることは、地域でより多くの資金を循環させることであり、まだまだ預貸率を高めていきたいと考えておられます。そこで、ビジネスモデルを変えていかれました。

 どの信用金庫も行っているはずの集金をやめ、その省かれた時間を取引先企業の課題解決支援にまわそうという仕組みです。
 具体的には、販路開拓のため1年で約5000件のビジネスマッチングや、事業継承のため中小企業へ高専生のインターン派遣等をされました。
 この仕組みができた背景には、集金で声を拾う1人の営業担当者だけでは企業課題を解決できなくなってきていたことがありました。

 「信用金庫の決算内容を良くするには、取引先1社1社の決算内容を良くするしかない!そのためには中小企業の社長1人では限界があるので、それをお手伝いしよう!」ということです。
 それが地域での資金の循環につながるわけですね。

 また、地域を支えているのは中小企業だけでなくNPOも同じだろう、ということでNPOへの融資や事業支援活動も行っておられます。
 印象的だったのは、NPOを特別視せず他の中小企業と同じように支援しておられるということと、NPOへの融資額が累計20億円にも達しているのに貸し倒れが1件もないということでした。

 他にも面白い活動として、「eco定期預金」なんていうのもありました。定期預金の受取利息の20%を減額し、その減額した分と同額のお金を西武信金さんからも出して、地域の環境NPOに寄付するというものです。しかもeco定期預金をされた方には、その寄付がどんなことに使われたのかが書かれたレポートを1人1人手渡しされているそうです。これは、お客様に地域NPOのことをより知ってもらうことと同時に、その説明をする職員の環境意識を高める意義もあるそうです。

 「地域の人々の幸せづくりを支援し続けることが、地域の金融機関の使命であり生き残る道であり、金融はそれができる一定の力がある」と、地域への想いを熱く語ってくださったのが印象的でした。


 ゲスト2人目は、近畿労働金庫の地域共生推進室室長、法橋聡さん。「NPO事業サポートローン」の視点からお話いただきました。

2012011402.JPG

 近畿労働金庫さんが目指しているのは「市民型・間接金融」。くだいて言えば、社会とつながり、預金がどのように使われているのかがわかる、「顔の見える間接金融」です。

 もともと労働金庫は「働く仲間の生活の支えあい」のために、労働組合でつくられた金融機関。そのため、労働者個人への生活ローン(住宅、車、教育ローンなど)はしてきたのですが、事業団体への融資は法律で禁止されていました。しかし「働く仲間を支えている非営利団体」であれば融資できるということで、日本で初めてNPO専用のローンを2000年4月から取り扱い始めました。

 この仕組みづくりは日本初ですから大変苦労され、NPOに法橋さん自身が出向しNPOの中身を覗いたうえで融資の審査基準を決めていかれたそうです。
 こうしてできあがったNPO専用の「NPO事業サポートローン」。これまで277件、28億円をNPOに融資されていますが、これも貸し倒れは1件もないそうです。

 他の取り組みとしては、教育ローンの利息のうち0.05%を近畿労働金庫さんが拠出し子育てNPOに寄付する取り組みや、粗品のない定期預金「『心のそしな』プロジェクト」として、粗品を渡さない代わりに粗品分の予算を使いNPOと協働してフィリピンの子どもたちの教育を支える活動などが紹介されました。

 法橋さんのお言葉で心に響いたのは、「金融が地域に与える影響力は良くも悪くも、ある。」ということ。つまり、「お金がどう動くかで地域が変わる」ということです。また関西弁で「社会が動くときにはごちゃごちゃするから、そのどさくさに紛れて面白いことをどんどんやっていきたい。アンテナを高く張り続け、ミッションの高い金融機関でありたい。」とおっしゃっていたことも、なるほどと思いました。


 お2人とも共通して話されていたのは、「これからの日本経済を支えるためには地域経済を盛り上げることが重要であり、そのために地域の中小企業やNPOを支えることが必要な時代なのではないか。そして金融機関にはその力がある。」ということでした。それぞれ強い責任感を持ち、それぞれのやり方で地域に貢献されてきました。
 この責任は、momoも同じように背負っているはずです。momoにもまだまだできることはあるなと、とても刺激を受けました!

 次回のセミナーは2月7日(火)18:45~21:00ウィルあいちにて行われます。これで最終回ですよ!お見逃しなく☆

コメント

トラックバック(0)

トラックバックURL:
http://www.momobank.net/mt/mt-tb.cgi/707