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【お披露目イベントレポ】あなたの知らない漁師と猟師の話

momoの61番目の融資先「結の舟」のお披露目会を2月25日に開催しました。

 

 

「あなたの知らない漁師と猟師の話」と題して、結の舟代表の平工顕太郎(ひらく・けんたろう)さん、そして郡上で猪鹿庁代表の興膳健太(こうぜん・けんた)さんを迎え、トークセッションを行いました。

 

「漁/猟師ってどんな仕事?」「漁/猟業界ってどんな業界?」「これからの夢は?」など、普段暮らしている中では決して知ることのできない「漁師と猟師の話」をお届けします!

 

ー職業「川漁師」ー 平工顕太郎さん

 

▲結の舟 代表の平工さん

 

“若い人でも66歳”という川猟師の世界は、簡単なものではありません。

「お父さんが漁師で、船も技術も人脈も網もある」という人でも生活が成り立たないほど、その実態は厳しいものだと言われています。

 

そんな中で、親が漁師というわけでもなく、自分より年下は誰もいないという状態で川漁師になった平工さん。

川漁師として生きていく上では「覚悟と勇気が必要」と話します。

 

「川漁師になるハードルの1つが、漁に使う船。漁師にとっては、よりもランクが高いとされる高価なコウヤマキの船を使うことがプライドと言われています。

 

裏を返せば、それだけ高価な船を自分で持つということは、その場所で川漁師として生きる覚悟がある人しかできないことなんですよね。」

 

 

「それから、漁師の仕事が始まるのは16時なので、他の仕事と兼業することは基本的にできません。

 

長良川漁協という岐阜市近郊では750人くらい魚取りをしている人がいますが、そのうち専業として行なっている人は、たったの5人。その中の最年少が66歳です。」

 

かつては専業のなりわいだった川漁師は、今ではもう年金をもらっていて、子育ても終わっている世代が行う仕事へと変わっています。

 

また、アユ漁に必要な船も、作る人がいなくなってきているのだそう。

 

 

「船を処分するお金もない人が多いので、河原に干上がっている船が多いんです。

 

 僕は新規の参入者なので船を持っていない上に、新しい船を作るお金も職人もいないので手直ししていますが、穴だらけの舟が多いですね。」

 

今は船を使ってツーリズムもやっているという平工さん。

 

「伝統用具は、岐阜県民文化財として保管されていますが、個人の所有物であれば、触れることができます。本物の道具に触れてもらうことで、ちゃんとしたものを知ってほしいなと思います。

 

昼間の船のツアーは僕以外にやっている人がいないので『顔の知っている人から買おう』と僕から鮎を買ってくれる人もいます。

 

こういうニーズに応えようと6次産業も展開してきたいと思いますし、momoから融資を受けて店舗を持ったのもこの流れの1つです。」

 

猟師として生き、猟師として山を守る。興膳健太さん

 

そしてもう一人のゲストは、猪や鹿を獲る山の猟師、郡上の興膳健太さん。

 

 

興膳さんは「猟師として生き、猟師として山を守る」をミッションに掲げて里山の生態系保全や猟師の6次産業化に取り組む猪鹿庁の代表を務めています。

 

興膳さんは山の猟師として生計を立てているわけではなく、行政から獣害対策の依頼を受けたり、集落の人の支援をしたり、イベントを企画したり、など色々なことをなりわいにしています。

 

猪鹿庁の「猟師として生き、猟師として山を守る」というミッションの「山を守る」について、興膳さんはこう話します。

 

「猟師って食えるの?って言われるけど、猟師で食ってる人はほぼいない。豚牛とかの方が安定していてうまい、というイメージが強いんですね。

 だからこそ猟師にとって、美味しい猪が育つような美味しい餌がなる山はとても大切なんです。」

 

また、山だけでなく漁協とも良好な関係を築いているという興膳さん。

 

「答志島(三重県伊勢湾)に台風が来たとき、木曽三川の流木やゴミが全部流れちゃったんです。それを見たときに、絶対に(山を守るべき)僕らのせいだな、なんとかしなきゃと思って。奈佐の浜に行って、ゴミ拾いをしたりネットワークを作って活動したりしています。」

 

また、猪鹿庁では「日本猪祭り」というイベントを昨年から開催し、全国の猪を食べ比べる利き猪グランプリを実施しています。

 

このお披露目会の日は、まだ2018年の日本猪祭りの開催前だったのですが、興膳さんは早くも2019年の猪祭りに言及!

 

 

来年は、なんと猪年なんですよ。これは大きな花火を上げなくてはならない!!!ということで、全国の猪を丸ごと1頭ずつ集めて、初競りをやろうかなと。

 

 

大間のマグロの初競りを越えて、猪が100万で売れたっていうニュースを作りたいですね。」

 

 

「猟師の世界も高齢化が進んでいて、僕の師匠は67歳だけど若い方。支部長が亡くなるなど、いよいよどんどん担い手が減ってきている感じがします。

 

最近は漫画で山賊ダイアリーとか罠ガールとか、どうも狩猟ブームが来ているみたいで(笑)自給自足とか家庭菜園の延長で、自分のものは自分で作りたいっていう動きがありますね。」

 

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お二人の事業のお話をたっぷりと聞いたところで、質問タイムへと突入!

 

 

参加者の皆さん、思い思いの質問を紙に書いていきます。

 

 

 全部momo通信でお伝えしたいところですが、長くなってしまうのでここでは締めの質問をピックアップ。「お二人の将来のビジョンや夢を教えてください!!!」

 

興膳さん:今を生きる!ということです。1つは、僕は生産者という立場にずっと憧れていて、今生産者になれているって思います。

作る人だけのネットワークで世の中が回らないのか?ネットの社会で生産者同士で繋がって、物々交換のように、お金に縛られないコミュニティができたらなあ〜と思います。

 

平工さん:多くの人に漁師に触れてほしいと思っています。昔の写真には船が所狭しと並んでいた風景が残っていて、その風景を見たい、戻したいと言う気持ちがあります。

 

漁業者が増えるのは、お金の取り合いになっちゃうという葛藤もありますが、賑わってほしいと思いますね。

 

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<momoレンジャー編集後記>

 

「漁師と猟師の世界、名前は似ているし、確かにどちらも一次産業だけど、一体どうなるんだろう…?」と実はイベント前にちょっとドキドキしていた私。

ですが蓋を開けてみれば、高齢化の進んだ産業の中で新たなチャレンジを仕掛けていく二人の話は、それぞれの違いや共通点があってとっても面白かったです!

 

今年の夏は、鵜飼とcafe ゆいのふねに行きたいな〜!

(momoレンジャー・TKG)

 

 

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結の舟の情報は こちら からご覧ください。

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