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レポート:GIGASTAR® 星空ワークショップin郡上

2016年4月29日(金)から30日(土)にかけて、GIGASTAR®「都会と山間地域を星でつなぐ 星空ワークショップ in 郡上」が行われました。このイベントは「NPO法人こうじびら山の家」との協働で行われました。「都会と山里を星でつなげる」とは、どのようにに行われるのか、期待を胸に参加してきました!
 
 
会場となった「こうじびら山の家」のきーちゃんこと北村さんは、momoの融資先第1号で、momoが実行委員団体として参画する「東海若手起業塾」の第一期生でもあります。GIGASTAR®の間瀬さんがお勤めのブラザー工業は、「東海若手起業塾」の協賛企業として起業家支援を続けており、これまでも会社ぐるみで「こうじびら山の家」で活動する機会もあったそうです。この場所でイベントができるのがとっても嬉しそうな間瀬さんと、きーちゃんの愉快で楽しいあいさつの後、いよいよ星座早見盤作りにとりかかります。
 
 

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「こうじびら山の家」には鶏小屋や、魚とオタマジャクシのいる池がありました。

 
 
星座早見盤作成キットの説明を受けながら、土台となる黒い段ボールを組み立てます。既についている折れ線にそって折ればいいのですが、形がややこしく、間瀬さんのお話しを聞き逃すと、わけがわからなくなってしまいます。このキットは小学4年生以上が対象だそうですが、ワークショップ後のアンケートでは6年生以上に変えるべき、との意見があったとか。普段使わない部分の脳みそを一生懸命使って、土台を作り上げました。
さて、次は星座早見盤の本体に取り掛かります。GIGASTAR®の星空作成は、シートに穴をあけてシールを貼って減光させるという作業が基本です。これを何度も繰り返すことによって、明るい光と暗い光との奥行きがある綺麗な星空ができあがります。その作業はプラネタリウムのような大きな空であっても、早見盤のような小さな空であっても変わりません。全体の作業の中で、時間内に終わらなかったり、LEDテープが断線したりと問題も発生しましたが、同時に参加者(小学校低学年くらいの子!)の「発明」を取り入れて改良することもできました。
 
 
実は、こうした参加者からの意見や実際に体験してみたときの反応、改善のアイデアを得ることも、今回のイベントの「ねらい」のひとつでした。ねらいを達成でき、満足そうな間瀬さん。イベント終了後、すぐに反省会を行っていたのが、印象的でした。
 
 

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夕食を食べたら、いよいよ郡上の星空の観測です。晴天で、月がなく、風もない好条件の夜空でした。まずは、星座を見つけるときに役立つ春の大曲線、春の大三角の説明から始まります。髪の毛座、かんむり座、ふたご座、北斗七星のお話しを聞きつつ、いよいよ望遠鏡をのぞいていきます。
 
 
ブツブツしているように見える球状星団や、北斗七星のアルコルとミザールという二重星、子持ち銀河(M51)、木星の4つの衛星や縞模様、遅い時間には白鳥座のアルビレオも見ることができました。アルビレオは黄色と青色の美しい二重星で、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」では、トパーズとサファイアと描写されています。そのほかにも明石の天文台の話や、ガリレオと木星のこと、M51のMは何なのか、など興味深い話をいろいろお聞きしました。
 
 
投影式のプラネタリウムでは、天の川を望遠鏡で覗いても、細かい星はつぶれてしまって見えないそうです。自分で作るGIGASTAR®の天の川も、少し距離をとると、ぼんやりと明るくしか見えません。けれど、そこを望遠鏡で見てみれば、ひとつひとつ、自分の手であけた星があります。そうして実際に天体観測に行って夜空を見あげて、自分のあけた輝く穴――いいえ、ひとつひとつ輝く星を見ることができたならどんなに楽しいでしょう。今後、そういった想いを形にするためのモデル事業の実施も検討している、とのことでした。
 
 
momoの融資完済を記念したイベントが、2016年8月27日に名古屋で行われる予定です。本イベントでは、今回のワークショップで得られた経験をもとに、さらにバージョンアップした内容になる予定です。夏休み最後の週で、自由研究に困っている家族連れの方々や、星空好きな人等、たくさんの方々にGIGASTAR®を体験していただきたいと思っております。
 
 
今回のワークショップ中でも大いに進化したGIGASTAR®、次はどんな星空を見ることができるでしょうか。(なかむ)