momo

2020.06.29

社会をよくする話

母親の「働く」と女性の社会進出

子連れmomoレンジャーのもえもえです。

 

最近3徹で終えたメインの仕事に加えて 少しばかり他の仕事もするようになり家にいないことをチクリと言われてしまう今日この頃です。

 

あぁ…女性の社会進出って難しい。

 

何くそ精神が強い私は、夕方に一度家に帰ってから子供を寝かしつけ、深夜にまた職場へ行きます。

 

体力的にきつい中、一応 家の事はしているのに色々と言われる理不尽さに悲しくなることがあります。

 

私は働くのが好きというわけではなく社会にアクションを起こすことで生まれる出会いを通して 私も子供も共に視野を広げていけたら、と考えています。

 

 

 

 

・日本は社会進出する女性がまだまだ少ない

 

日本女性の幸福度を20年近く調査した慶應義塾大学パネルデータ設計・解析センターの調査では、日本女性の幸福度は【専業主婦 > 働く妻】でした。

 

さらに子供の有無で振り分けると、【子どもがいない専業主婦>子どもがいない働く妻>子どもがいる専業主婦>子どもがいる働く妻】という何とも残念な結果が出ました。

 

※ここでの幸福度とは、「あなたは幸せだと思っていますか。それとも、不幸だと思っていますか。」といった質問に「5=とても幸せ」から「1=とても不幸」の5段階で回答

 

結果の主な要因は以下となります。

 

・妻の育児、家事のボリュームの多さ(そこに重なる仕事の多忙さ)

 

・金銭的な余裕


家事育児は日本の社会問題で、これが少子化にも関わっています。私は、この日本社会で
孤独な闘いを続ける母親の日々を想像してしまいます…

 

 

また、今回のテーマの決定にあたり思い出したのが、2019年に引退をしたロンドン五輪柔道で大活躍した松本薫さんの言葉です。

 

【もともと、産後にアスリートを続ける女性が少なく、自分がやってみることで「社会に何が足りないのか知りたい」と思っていました。同世代のアスリートが結婚し、子育てをする姿を見る中で、「なぜ男性アスリートは当たり前にできることが、女性アスリートは当たり前にはできないんだろう」と思っていたんです。同時に、何かやり方を工夫すればできるんじゃないか、とも考えていました。 

実際の生活では、常に寝不足の状態で練習し、練習不足のまま試合をする感じでした。夫も私も実家が遠いので、親族のサポートが得にくい状況でした。娘が保育園に入る前は、練習場まで連れて行くしか選択肢がなかった。自分が練習している間は、後輩に面倒を見てもらっていました。娘が保育園に入ってからは、練習前に保育園へ送り届け、練習を途中で抜けて迎えに行くという生活でした。】

 

 

松本薫さんの世界は特別ですが、この気持ちに共感できるお母さんはたくさんいるはず、と感じました。

 

私も仕事の〆切が近い時は寝不足になったり、打合せで子供を迎えに行けなくなることがあります。

 

子育ては試行錯誤の連続です。

 

先人や心理学の知恵もありますが、昔の女性がおんぶをしながら働いてきた時代の「子育てしながらの仕事」と、今の時代の「仕事をしながらの子育て」は、少し性質が違う気がします。

 

今は「子育て」と「仕事」と「旦那さん」と「両親の考え方」と闘う日々です。

 

 

・ここからはお茶の間の話

 

この前ラジオでこんな相談がありました。

 

「旦那さんが美容院に行かせてくれない」

「週一で飲みに行くことに色々言われる」

 

ちょっと意味が分からない苛立ちを覚えました。それぞれの家庭の事情がある、と飲み込みたい気持ちはありますが、個人の尊厳をないがしろにしている気がします。

 

また、正社員だと有給を使って子供の行事や緊急ごとに対応することがあります。

 

うちの場合、コロナのこともあり、私の有給ばかりが減ると平常時での子供の対応がまかりならないと考え、旦那さんに有給取得をお願いしました。そうすると「有給を連続して取ったり、頻繁に取ったりできる雰囲気じゃない」と言われた瞬間、この事態への社会の対応と、この状況でも休む勇気がない態度へ失望を感じてしまいます。

 

女性の方が、子供の対応で休みを取りやすい状況もあるとは思います。でも、お母さんだって「すみません」「ご迷惑おかけします」と言って休んでいます。

 

愚痴っぽくもなりましたが、私は「子育ては夫婦二人でするもの」ということを物申したいんです。

 

「支えてくれる女性がいい」ではなく「お互いが支え合う関係」でいること。どちらかがいなければ どちらかが助け合って家庭を維持していけばいい。

 

「母親が家事や子育てを当たり前のようにする」「母親ってそういうものだ」という意識が変わり、そこに社会の理解もついてこないと、日本で真の女性の社会進出は訪れないと思います。

 

 

・これも気になっている点

 

アンケートで職種を選ぶ欄によくある「会社員」と「主婦」という選択肢。

 

「会社員」の定義は「正雇用である人」を指すらしいのですが、じゃあ「会社員であり主婦でもある」はどっちに属すのだろう?とアンケートに答えるたびに考え、とりあえず「会社員」に丸をしています。

 

マーケティング上「子供がいる人である」ことを知りたいのかなとは思いますが、もし前者を前提としているなら、そもそも設定がこれからの時代には合わないよなぁ、とか思いながら私はとりあえず「会社員」に丸をし続けるのでしょう。

 

以上 日々のブログ的記事をお読みいただきありがとうございました!

 

(momoレンジャー もえもえ)

 

2020.06.13

特集

SDGsで新たな繋がりを~中部ESD拠点~

 こんにちは。momoレンジャーのひらっちです。

 2014年から2015年の間に5回の”つなぎ融資”を行った「中部ESD拠点協議会」の近況をお伝えします。

 

 

〇中部ESD拠点協議会とは

 ESDとは国連が2002年に決議した「持続可能な開発・発展のための教育」であり、 この活動を東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)で推進する、国連大学より正式に認定された団体です。

 地域の持続可能な発展に向けた課題を明らかにし、それらの解決に向けた人材を育成するためのネットワークづくりを行っています。

 

 

〇SDGsとは

 2015年に国連で決議された「持続可能な開発目標」です。

 17の目標を設定し「誰一人として取り残さない」をスローガンに2030年までの達成を目指しています。

 

17の目標です。この表をご覧になった事がある方も多いのではないでしょうか -画像出典:国連開発計計画(UNDP)-

 

SDGsは目標であり、ESDはSDGsを達成するための方法と言えます。

 中部ESD拠点において、ESDを具体化した活動が、これから紹介する中部サステナ政策塾です。

 

 

〇中部サステナ政策塾とは

20代~30代の若者を集め、座学・ワークショップ・フィールドワークを通じ、地域で「持続可能な開発・発展のための教育」を立案・推進出来る人材(ポリシー・メーカー)を育成する活動です。

 

 この記事を書いている私も、2019年度に塾生として参加させてもらいました。

 塾生には、大学生・会社員・公務員・市議会議員など、様々な立場の人間が集まっています。

 

 2019年度は、SDGsの17目標それぞれに、地域課題を反映させたローカルターゲットを設定し、その具体的な達成方法を検討する事がテーマでした。

 

これはSDGs目標の「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」のローカルターゲット原案です。このようなワークショップを、SDGsの17目標それぞれに行いました。

 

 

今年の2月22日に「SDGsフォーラム」が開かれ、政策塾の成果発表が行われました。

 

 

 塾生だけでなく、地域課題の解決に向けて活動される方々も発表し、活動の共有・交流も兼ねた発表会でありました。

 

1人当たり8分の持ち時間が与えられ、分科会というかたちで17の開発目標にテーマを分け、各フロアにて各々の活動をプレゼンしました。

 

私は、SDGsの10番「人や国の不平等をなくそう」の担当だったため、社会のレールから外れてしまった方を支援する事も、不平等解決への手段の一つと考え、momoの融資先である「Cafeスマイル」の取り組みについて発表しました。(塾生は、SDGsの目標毎に担当が割り振られていました)

 

発表後は、SDGsの目標毎にグループディスカッションを行い、各グループで出た結論を基に全体討論が行われ、様々な立場から議論が交わされました。

 

グループディスカッションの様子

 

 

私自身も発表者であり、他フロアの発表をゆっくり拝聴出来なかったのが残念でしたが、一番印象に残った内容は「まずは各々の活動を知ってもらい、仲間を作るのが大事」という事です。

 

これはmomoレンジャーの活動にも通じる事であり、融資先それぞれの活動を知ってもらう事は、momoレンジャーの活動の一つである「情報発信」に大きくつながっています。

 融資先の取り組みを発信し、社会的認知を上げ、協力者を増やしていけるよう、ネットワークづくりが大切だと感じられる、今回の発表会でした。

 

 

〇今後の活動

中部ESD拠点では、活動を更に発展させるため、地域のSDGsを推進するネットワーク「中部SDGsデザイン会議(仮称)」の設立に向け動き出しています。

 SDGsの17目標それぞれに「100人委員会」を設置し、2019年度の政策塾で作成したローカルターゲットをさらに検討し、具体化に向けた連携を目指しています。

 今後の中部ESD拠点の活動からは、目が離せません。個人的にも今後の動きを注視していきたいと思っています。

 

 

〇感想

2019年6月より約8か月間、私も塾生として参加しました。

 地域の課題と向き合う事で、名古屋へ引っ越して日が浅い自分にとっては、より地域を知るキッカケになりました。

 また、大学生など様々な立場の方と、地域の課題について考え、議論出来たことは新しい発見も多く、とても有意義な8か月間だったと思います。

 2020年度は新型コロナウイルスの影響で、政策塾の活動は未定ですが、オンラインでの開催などを検討しているそうです。

 興味のある方は、是非塾生になってみてはいかがでしょうか。

2020.06.05

融資先:Cafeスマイル

100日後に閉店しないために… 「感染症と闘う飲食店のリアル」

momoレンジャーのあーちゃんです。

 

みなさん、元気にお過ごしですか。

 

新型コロナウィルス感染拡大に伴い、政府が2月16日に不要不急の外出自粛を呼び掛けてから 5月25日に緊急事態宣言が全面解除されるまでの100日間、

 

私たちの生活は一変しました。

 

私、あーちゃんの会社は交代勤務となり、子供の保育園は休園、妻の育休明けからの職場復帰は5月から7月へ延期となりました。

 

行きつけの飲食店や服飾店はお休み。子供とよく行っていた公園も休園だったり、遊具の一部には規制線テープがされました。

 

 

(空き箱に巣ごもりする私の子供たち)

 

 

経済的な影響はリーマンショック、東日本大震災を超え、とくに外食、アパレル、観光業界は大きな打撃を受けました。

 

momo融資先「就労体験カフェ Cafeスマイル」も3月に入ってから急激に売上が落ち込みました。

 

Cafeスマイルは一見普通のカフェと変わりありませんが、不登校やひきこもり、ニートの方がお仕事体験できることから、就労支援の場にもなっています。

 

Cafeスマイルを通して外食業界で起きていたこと、飲食店が何を思い、考え、いかに感染症と闘ってきたのか、をお伝えしたいと思います。

 

 

・『3月18日 Cafeスマイルを訪問』

 

政府から外出自粛要請が出て1か月。

 

オーナーの廣瀬さんからは「3月に入ってから売上が半分以下に落ちている」と聞いていたので、落ち込んでいるだろうな と思っていましたが、訪問してみると、普段と変わらない、いつもの明るい廣瀬さんでした。 

 

売上不振の打開策として、モーニングやテイクアウトを始めたり、休日だった日曜日も営業したり、ファンクラブ(優待制度)の立ち上げを検討したりと、さまざまな取り組みをしていました。

 

 

 

(出迎えるクマさんの合言葉とモーニングの様子)

 

 

(テイクアウトの案内チラシ)

 

 

バーテンダーの世界大会に出場し、数々の困難や修羅場を経験してきた廣瀬さん。

 

「やれることはやって、どんな結末になっても受け入れる。あとはどんなに暇でも来てくれたお客様に感謝して、笑顔で過ごす。」

 

廣瀬さんのこの言葉に、

 

経営者としての覚悟、逆境でも変わらない意思の強さを感じました。

 

みなさんもご存知のように、ここから感染症は拡大し、経済環境は更に悪化していきます。

 

 

・『4月16日 Cafeスマイルを再訪問』

 

前回の訪問から1か月。

 

この日は愛知県からの休業要請の前日で、私が働いている商業施設も翌日から全店休業が決まり、先の見えない感染症収束に、私自身大きな不安を感じていました。

 

Cafeスマイルでは前回の打開策に加え、カフェパスのクラウドファンディング「カフェ文化を救おうプロジェクト」への参画、飲食類の前売りチケットの販売、大家さんへの家賃交渉と、周囲を巻き込んだ取り組みもしていました。

 

 

(クマさんの絵が可愛い前売り券チケット、私もドリンク券を購入しました)

 

 

店内での飲食は控え、事前に注文していたお弁当を受け取り、廣瀬さんから近況を伺いました。

 

「先行きが見えないことに不安を感じている。」

 

飲食店経営者の半数以上が、潰れてしまう事態をリアルに感じていると聞きます。

 

「政府の支援策が分かりづらく、どうやって調べたらいいか分からない。」

 

雇用調整助成金、持続化給付金、休業協力金、納税の猶予措置etc…

 

各々が別申請で非常に分かりにくく、手続きを待つ間に資金繰りに行き詰まります。

 

「誰もが大変な状況の中、お店に来て下さるお客様、お弁当を買いに来て下さるお客様、遠くで応援してくれているお友達、みんなに感謝の気持ちでいっぱいの毎日です。」

 

この困難に立ち向かう事業者の多くが、同じような思いを持っているのではないでしょうか。

 

 

・『最後に』

 

5月25日 政府は緊急事態宣言を全面解除しました。

 

愛知県は、独自の緊急事態宣言を5月26日で解除、一部継続していた休業協力要請も5月末日で解除することとしました。

 

一部で感染症収束の兆しは見えてきましたが、東日本大震災の時は、震災から3か月後の6月に倒産はピークを迎えました。

 

私は、金融業界の最前線でリーマンショック、東日本大震災を経験しましたが、短期間でここまでの景気の悪化は経験がありません。

 

多くの事業者にとって、資金繰りに予断を許さない状況が続いています。

 

一日も早い感染症収束と、事業者が安心して事業活動に専念できる日が来ることを願っています。

 

(momoレンジャー あーちゃん)