momo

2018.08.31

設立時のメンバーが、今のmomoに思うこと|出資者インタビュー vol.3

7月のmomo定時総会でも、これからのmomoを表すキーワードとなった“顔の見える関係づくり”。

 

「10年を超えるmomoの歴史の中で関わって来た人と、momoレンジャー、そしてこのmomo通信を読む人の関係を作りたい!」

 

そんな思いで、お久しぶりの「出資者インタビュー」を定時総会後に行いました。
出資者の方のmomoへの思いを聞きながら、momoの周りの人たちや、これからのmomoの姿を伝えられたらいいな、と思います。

 

▲右手:腕を組みながら一昔前を回想する長野さん。
 左手:長野さんの話すスピードにタイピングが追いつかないmomoレンジャーTKG。

 

今回インタビューしたのは、momoの設立時から理事として関わっていた長野奈美(旧姓:野口)さんです。

 

ーはじめまして!さっそくですが、普段はどんなことをされていますか?

 

勤めていた新聞社をやめて、産後ケアのインストラクターをしています。

 

次女の産後に今働いている産後ケアに通い始めたのですが、それまで「お母さんになることは自分の欲を諦めること」だと思っていたのに「母になっても自分の人生を諦めなくて良い」というメッセージを受け取って衝撃を受けたんです。

 

通ううちに次第に「これを伝える側になりたい!」と思って、去年の11月にインストラクターデビューしました。

 

ーなんとかっこいい…!
 長野さんとmomoの関わりについてお聞きしたいのですが、momoを初めて知ったのはいつですか?

 

名古屋NGOセンターの研修の同期だった、きむ(木村真樹 前代表理事)に会ったのがきっかけです。きむに声をかけてもらって、直感的に面白そう!と思いました。

 

設立の準備期間からずっと関わって、1期に副代表理事を務めました。

 

ーmomoとの関わりで、印象に残っていることはありますか?

 

融資先「NPO法人こうじびら山の家」の現地調査で、代表理事のきいちゃん(北村周さん)とお話しました。
その時にきいちゃんから、郡上の山のおじいちゃんがいかにすごい人なのか、そして僕もそんなじいちゃんになりたいんだ、という話を何度も聞きました。

 

自分とそんなに年が変わらない人が、こんなにも地域に根ざして自分の未来を描いていることに感動したんですよね。
それから融資審査を経験して「自分は何もできないけどこの人のことを応援したい!」という気持ちが芽生えました。

 

▲パワフルな笑顔〜!

 

ーそれから10年ほど経ちますが、いまのmomoについて、どう感じていますか?

 

ここまでmomoが続いてきて、後を継いでもらった人たちに尊敬の念を抱いています。

 

私がいた当時は「スキルも経験もないけど、志だけはある!」という人が来るということが多かったですが、今のmomoは、専門的なスキルを持つ人が集まっていて、それだけ求心力のある団体に成長したんだと思いますね。

 

ー最後に、これからのmomoに期待することがあれば教えてください!

 

momoを設立したきむが退任して、新しい組織になることを想像していますが、それは良いことだと思っているし、応援したいです。

 

ここまでmomoが続いて来たのは、自分たちがやっていることが地域の役に立っているという信念や確信、誇りがあったからだと思います。

 

他の仕事の傍でmomoに関わる中で、とても苦しかったり、力が割けなかったりする場面があるかもしれないけれど、理念や自分のやりたことに立ち返って、活動を続けて欲しいですね。

 

ー設立当初から関わっている方にそう言ってもらえるのは嬉しいです。ありがとうございました!

 

 

<編集後記>

 

総会の後ということもあり、今までのmomo、そしてこれからのmomoに想いを馳せながらのインタビューとなりました。
新体制のmomoの道のりがどんなものなのかはまだ私も分からないですが、長野さんのいう通り「理念や自分のやりたことに立ち返」りながら、一歩一歩進みたいと思います。

 

momoレンジャーTKG

2016.08.30

出資者訪問(第5回):吉岡あずみさん

momoを志金で応援いただいている出資者の思いの少し奥にお邪魔するこの企画。今回は、学生時代に出資をはじめたという吉岡 あずみさん(20代)。今年で出資歴7年の、元momoレンジャーです。
 

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吉岡さんのように、momoの出資者にはかなり長くお付き合いいたいている出資者が実は結構いるのです。その理由を、現代の多様なコミュニティのひとつとしてのmomoから、今回は考えてみることにします。
 
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momoを知ったきっかけは、NGO系のイベントに行ったときだそうです。もともとボランティア活動などに興味があったという吉岡さん。
 
-出資してだいぶ長いですよね。どんな思いから出資されたんですか?-
人とのつながりや出会いを通じて、社会の課題や関係を変えていくmomoのあり方に共感を覚えたからかもしれない。いつの時代も人とのつながりは重要なものであると思うけど、今はそれがとても希薄なものになっていると思います。学校だけ、会社だけ、極端な話家族だけ、もしそれがなくなったらどこに新たな居場所を見出すのか。居場所探しを、居場所がなくなってから探すのか?
 
momoは、出資というかたちではあるけれど、それだけではない、出資した先の人との関わりが生まれるところにひとつの良さがあると思います。
 
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吉岡さんは仕事のかたわら、仲間と農業をしているそうです。その仲間とはなんと、momoのつながりで出会った人とのこと。同じコミュニティだと情報が偏りがちになりますが、momoの出資者にはあらゆる立場の人がよい意味でごちゃまぜになっています。
 
そこから広がる立場や想い、考え、仲間、アイデア、意識・・・吉岡さんの活動のように、志高い仲間が見つかるかもしれません。同じ思いの仲間が見つかるかもしれません。
 
NPOバンクであるコミュニティ・ユース・バンクmomoは、「強い人も弱い人も気持ちよく生きていけるコミュニティ」であると筆者の私は感じます。ここで指す「強い人」「弱い人」は、単純な能力や成果だけではなく、もっと幅広い定義です。人を想う心がmomoへの出資というかたちになり、それが人とのつながりというかたちになって返ってくる。
 
momoはそんな存在ではないかと、インタビューをしていて感じました。(もえもえ)
 

2016.05.31

出資者訪問(第4回):木村仁志さん

この企画は、日頃からmomoを応援していただいている出資者のみなさんをmomoレンジャーが訪問し、その想いや志に触れるインタビュー企画です。 (たつや)
 
 
 

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第4回:木村仁志さん
名古屋市職員として、現在は名古屋市市民活動推進センターに勤務。momoには2008年に出資。4冊目の編著書「ぼくらの長期投資〜成熟経済時代の新しい生き方を模索する〜」を、2016年3月27日(日)に出版しました。今回は、こちらの著書を通じて木村さんの考え方や素顔に迫ります。
 
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小池)「ぼくらの長期投資」を拝見しましたが、とても読みやすく分りやすいと思いました。個人でもこんなにしっかりした本が出版できることに、まず驚きました。
 
木村)ぼくの「師匠」は高校時代の理科の先生で、「楽知ん研究所」というNPO法人でも活動している宮地祐司さんという方です。
 「楽知ん研究所」では、科学教室や科学読み物の出版などの活動をしています。もともと科学は、1700年代に貴族の娯楽として誕生しました。現代では組織化・分業化されて専門性が高まり発展する一方で、一般の人たちには判りにくくつまらないものになってしまったと思います。「楽知ん研究所」は科学本来の楽しみ方を現代に蘇らせよう、という想いを持って、活動をしている団体です。
 宮地さんに出会って、憧れて、これまで一緒に活動してきたという経緯の中で、自分で書籍を出版することも見よう見まねで覚えました。
 
 

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「楽知ん研究所」のカレンダー! 中は読み物でいっぱいです。

 
 
小池)そうなんですね。momoを知ったきっかけはなんですか?
 
木村)学生時代に「楽知ん研究所」で活動していて、「NPO活動で飯を食べていきたい」と思うようになり、NPOのお金の流れに興味を持ちました。今は市の職員として働いていますが、NPOのお金の流れには関心を持ち続けていて、調べていくうちにmomoを知ったのがきっかけです。
 
 
小池)では、もともと金融に興味があったわけではないんですね。長期投資に興味を持たれたのはいつごろでしょうか?
 
木村)ぼくはもともと農学部で、大学では生態系保全の研究をしていたので、金融を専攻していたわけではないんです。きっかけは、「楽知ん研究所」のNPO法人設立総会で、「さわかみ投信株式会社」創業者(現取締役会長)の澤上篤人さんに講演をしていただいたことです。「楽知ん研究所」のメンバーの中で、NPO活動に集中するために早期退職したい、そのためには資産運用して経済的に豊かになる必要がある、という議論があり、資産運用のプロである澤上さんに講演を依頼しました。当時大学生だった自分も、その議論や講演に参加していたので、興味を持つようになりました。
 
 
小池)エンデの「遺言」には、「お金を増やすためのお金」に対する批判も含まれていました。社会課題に関心がある人の中には、利益を目的とした投資に対して、少なからず抵抗感がある人もいると思います。一方で、momoの出資者の方が言っていた「自分の代わりにお金が働いてくれる」という感覚はとても共感できると思いました。長期投資には、そういった「社会に必要な担い手を応援する」意味も含まれているのかなと思っています。
 
木村)自分の意思=志の込められたお金をローカルな地域づくりに循環させる、というのがmomoの活動だとしたら、グローバルな経済成長を応援していくというのが長期投資で、根底はつながっていると思っています。
木村)かつて、「資本家」と言えば、「お金を回してお金を稼ぎ、労働者からは搾取をする存在」というイメージで、マルクス主義が盛んだった頃はサラリーマン(労働者)と資産家は対立する関係にありました。しかし今ではサラリーマンでも本格的な投資や資産運用など、意志を持ってお金を使うことができるようになり、ある意味では「資本家」と「労働者」の両立ができる時代だと思います。momoの出資者だって、地域にお金を投じる「資本家」ですよね。
 
 
小池)「ぼくらの長期投資」を読み終わって、自分でも長期投資をしてみたいと思い、資料請求をしました。
 
木村)無理に勧めたい訳ではなく、「こういう選択肢もあるよ」という紹介をしたくて、この本を書きました。NPOの資金調達方法の1つとしても、検討の余地があると思います。巻末では、NPOとしての長期投資の可能性についても言及しました。将来的にはNPO自身が長期投資などの資産運用をすることも、まとまった原資を集めることができれば、十分可能だと思います。米国では美術館などのNPOが機関投資家として資産運用しているケースがあるので、そういった分野を今後は研究したいと思っています。
 
 
小池)なるほど。momoでも、長期投資を考えてみてもいいかもしれませんね。
 
木村)momoでも、志金を集めて融資するだけでなく、資金運用することも選択肢かもしれません。もちろん、今から出資者の理解を得るのは難しいと思うので、いきなりは無理だと思いますが、方法論としてはありうると思います。
 
 
 
【取材後期】
木村さん、ありがとうございました。「NPO」と「資産運用」という言葉には親和性がないように思っていましたが、「ぼくらの長期投資」を読んで印象が180度変わりました。投資や資産運用について全く知らない…という方への入門書として、オススメです!