2025.10.27
こんにちは。momoレンジャーのながっちです。
今回はmomoレンジャーについて知っていただくため、3人のレンジャーによる座談会を開催しました。座談会のテーマ(話したいこと)をそれぞれが持ち寄り、「どのような青春時代を過ごしたか」「東海地域について」など、ざっくばらんにお話しました。
どんな青春時代を過ごしてきた?
ひらっち
高校生の時は部活を3つ掛け持ちしていました。 放送部、パソコン部、科学部。部活を3つ掛け持ちする一番の問題は文化祭。部活を優先するとクラスの行事をすべて犠牲にすることになります。文化祭が終わった後にクラスのみんなで打ち上げ的なものをやるが、私はほとんど参加していないので打上げに行っても居場所がなかった。もともと学校は授業が選択制で、クラスという縛りがそもそもあんまりない学校だった。なおかつクラスの行事も文化祭はほとんど参加しなかった。クラスの輪にとらわれず、自分のやりたいように生きている、そんな青春時代を送っていました。 ある意味、それは今にも通じるところはあるのかもしれません。 もし自分に子供ができたら、もうちょっとクラスにコミットして頑張れよというふうには、父親として伝えようかなとは思っています。
キャリー
私はスイスの日本人学校に3年間通っていました。あまり地元が好きじゃなくて、外に行きたいという気持ちが強かったのですが、英語が得意でもなかったので、日本人学校を受験しました。英語が上達したいというよりはヨーロッパの文化が好きというのと、いきなり現地校にいくのはハードルが高かったので、ちょうど良い学校がある!と思い。私は部活で言うと、水泳部、バスケ部、合唱部、アート部、美術部をかけ持ちしていましたが、それぞれ週末に1回くらいしか活動していなくて、学校が終わったら寮に帰るだけなので、エンタメがとにかく少なかったです。数少ないエンタメをみんなで共有して楽しみました。もう一度、高校生をやり直すことになったら絶対同じ学校に行くと思う。海外経験をするにあたって、視野を広げようというテンションは子どもにはないので、強制的に全然違う環境が行くという経験は視野を広げるきっかけをくれると思います。
小雪
高校に入学してから勉強に苦手意識を持つようになって、高校時代は部活(陸上部)の存在が大きかったと感じてます。高校3年生の夏の大会が終わって、受験勉強の方に切り替わった時に、部活がなくなってしまって、どうしようという気持ちに。ただ、高校3年生の夏に体育祭の準備が始まったときにマスコットを作るチームに誘われ、参加し始めたら楽しくなって、最終的には自分が積極的に呼びかけるような立場になっていました。意外と勉強よりもそういう経験の方が、社会人になってから役に立っている気がします。自分たちで決めて、自分たちでやりきるという経験はすごくよかったと思っています。
東海地域に対して、どう思っている?
小雪
キャリーはいろんな地域で生活してきたけど、この地域に対してどういうことを思っていますか?
キャリー
私が留学していた時は、岡崎は外国との関わりが一切ない地域というイメージでした。だから私が留学するって言った時に先生にも止められたし、グローバルであることを断絶している地域だと思っていました。今も岡崎市に住んでいますが、地元が好きな人が多いから、結婚や就職しても全然外に出ていかない。しかし自分が留学とか行かなくても、実は海外から仕事をしに来る人は結構周りにいるってことに気がつきました。愛知は工場も多いし、岡崎市は生理学研究所もあるので、幅広い国から人がきているんですね、昔から。自分が気づいていなかっただけで。
小雪
関わっている駅前再開発のプロジェクトで市民の方たちとワークショップを重ねていますが、そもそも財政的に余裕がなかったらそういった取り組みはできないと思うので、未来に向かって余力がある地域なのではないかと感じています。一方で、お父さんは警察にお世話になっていて、お母さんは日本人ではない方で、子どもがネグレクト状態で住んでいたところを追い出されて困っている家庭をケアしているという地域で活動する団体のお話を聞いたりもします。そういった困難な家庭が昔より増えている印象があります。そういう状況がこの地域でも、どの地域でもあるということを、地域の人たちと共有できるかどうかがすごく大切なんじゃないかと思います。さまざまな活動をしている団体と関わる中で、いろいろなことを考えるヒントをもらえていると感じます。
ひらっち
今まで広島市、高松市、郡山市、名古屋市と4つの町で生活してきたけれども、町のカラーが違うと思う。名古屋市って本当に恵まれている。例えば道路がものすごく便利で、都市ガスもすごい。 私が住んでいた時、広島市は少し郊外に出ると都市ガスなんて来てなかったですし、郡山市も同じでした。名古屋は地下鉄、バス、道路など入り口側のところで差はあると思っています。将来子どもができたら、ずっと名古屋で生まれ育つことになるのでしょうけれども、一回ぐらい名古屋を離れさせたいと僕は思っています。
故郷のありがたみとか、いいところ悪いところというのは、一回離れないと絶対に分からない。 そういったことをいつも思いながら、名古屋という街を見ています。こういうふうに変化する街というのは、やっぱり発展している証拠ですよね。 今は広島の開発が進んで、僕がいた頃と比べて全く別世界になっていますが、変化があるというのは発展していること。 それはやっぱり改めて感じます。名古屋にいると、名古屋の町で今こういうことをやってますという話が結構入ってきます。そういう人たちと一緒に何かをやりたいという思いはあって、一緒にいるとやっぱり面白いんですよね。前向きなんですよ、そういう人たちって。そういう視点があるのは、自分がいろんな街で、いろんな団体、いろんな人がやっぱり関わってきているから感じられることもあるのかなというふうに思うことはあります。
せっかく縁があって、名古屋で生活させてもらっているので、もっと面白いことをやっていきたい。岐阜県で対話型鑑賞のイベントを一緒にやる仲間も、岐阜県美術館に過去関わっていた時に、一緒になって汗を流していた岐阜の仲間たちなんですけれども、人との出会いを大切にしながら、面白いことを地域に何かプラスになることをやっていけたらな、というふうには思っています。
この地域の未来について、もう少し語ろう!
ひらっち
僕はふるさとを出て転々としている人間なんですけれども、むしろ僕は出るのは大歓迎なのかなというふうに思っています。いろんなところを経験して、そこで得た経験というのは子育てにも生きてくると思っています。 じゃあどうしたらいいのかなって考えた時に、 愛知を出た人たちが例えば出産とかで名古屋に戻ってきやすいような雰囲気を作るのが一番いいと思っています。例えば実家で出産したら子どもも一緒に愛知県に居つくような、そういった仕組みをつくることができればいい。お母さん自体もやっぱりずっと地元にいたわけじゃなくて、いろんな町にいた経験があるから、子育てに生かせる部分もあると思うし、そういう方が僕はいいのかなと思っています。出産でいうと一番のネックは多分病院の環境であったり、出産費用だと思うんですよね。愛知県ですごく出産しやすい、手厚いぐらいになれたら、個人的にも最高です。
キャリー
子育てがしやすいとかじゃなくて、仕事の都合上、転入してきている人が多いというイメージ。やっぱり仕事がでかいんじゃないかなと思います。 どこに仕事があるかということ。 意外に生活面の政策って思っているほど、移住に対してあんまりアプローチできてないんじゃないかなって思うんです。私は転入してきたママさんたちと「愛知のこの辺の地域って子育てしやすいらしいですね」のような話をした時も、みんな知りませんでした。
例えば、長久手は支援がたくさんあって、子育て世代に優しいと支援側の人はみんな思っています。 だから、長久手のような支援をしてくれたらいいとか言うんだけれども、市民からしたらそんなに関係ない。だから行政がすごい投資をしてくれたとしても移住してくれるということはあんまりないんじゃないでしょうか。
愛知県は車で移動できる範囲が広いから、正直そこの自治体でしかないというものがあったとしても、みんな車で行きます。多分それよりも通勤のほうが重要で、あとは両親がどこにいるか、子育てを手伝ってくれる状況にあるかとか、そういうことが一番大きな要因で、家を買ったり、移住している気がしています。
ひらっち
確かにそうですよね。まあ、今いる人たちが快適じゃないと移住してくれても、まあ最悪すぐに出てっちゃいますね。
小雪
20代前半の女性が東京に流れているのはどの地域でも共通していて、それは魅力的な仕事が東京に集まっているからというのが理由だと思っています。私の周りでも大学から東京に行った子は戻ってくる子もいるけれど、そのまま東京で就職して、なおかつそこで10年も暮らしていたら、出産のときだけ地元に帰ってきたとしても、東京で定着して住むのが当たり前になっています。
最初のきっかけは、どこに魅力的なやりたい仕事があるかに引っ張られていると思っています。でも、就活でどれだけ地域の魅力的な会社(特に中小企業)に出会えるかというとかなり難しいと思います。地域に大きな企業じゃなくても魅力的な企業や仕事がたくさんあることを子どもたちに見せられるかが、すごく大事なのではないでしょうか。
また、NPOやソーシャルビジネスに関わっていて感じるのは、東京だと新卒でNPOに就職することが選択肢として増えているけれど、この地域ではそういう選択肢がまだそれほど選ばれていません。10年前、20年前に比べたら状況は変わってきていると思いますが、NPOやソーシャルビジネスに目が向けられる状況をどう作れるか、考えていきたいですね。

最後にみんなで写真を1枚
まだまだ話は尽きませんが、座談会は一旦ここまで。
こんな思いをもったレンジャーが試行錯誤しながらも未来志向で活動しています。レンジャーについて少しでも知っていただけたら嬉しいです。(ながっち)