momo

2016.11.30

特集:完済記念イベント「NPO法人ギガスター」~限りなく本物に近い星空を目指して~

 8月27日の夏休み最後の土曜日、自由研究にピッタリな子どもも大人もワクワクするイベントを開催しました。ブラザー コミュニケーション スペース(名古屋市瑞穂区)で行われたNPO法人ギガスター(以下、ギガスター)の完済記念イベントは、ギガスターの星空を身近に楽しく体感できるイベントになりました。
 
 
■ギガスターにびっくり
 まずは、代表である間瀬康文さんから、ギガスターについて熱く紹介していただきました。子どもたちにとっては、少し難しい内容もありましたが、ギガスターのスケール感やユニークさに驚く場面が多くありました。また、これまでに開催された第1回momo融資先である「NPO法人こうじびら山の家」との共催イベントや今後のギガスター活用や発展に向けての話もあり、ギガスターが前へ前へと発展していることをとても感じる内容でした。
 

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自己紹介手押し相撲(アイスブレイク)の様子 意外と夢中になりました(笑)

 
 
■GIGASTAR®SKY制作
 本イベントのメインは、ギガスター版光る星空早見盤GIGASTAR®SKY(※)のワークショップでした。今回は約2時間を目安にしたワークショップで、これまでのイベントの中でも簡易的なバージョンではありましたが、主作業である星の穴あけパートでは、参加者同士で夢中になっていたり、家族で一緒に楽しく作業する様子は、通常版と変わらずとても印象的でした。近くの参加者と一緒に、作る楽しさと無心になって作業する快感を実感しました。
 完成後は、部屋を真っ暗にして出来たてのGIGASTAR®SKYを鑑賞し、手作りの完成品に満足感たっぷりなワークショップになりました。
 ※GIGASTAR®SKYは、シートを何層にも重ね合わせて穴をあけ、光を当てることで奥行のある星空が再現される早見盤です。ぜひ、WEBmomo通信の過去記事(こちら)もご覧ください!
 

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完成間近のGIGASTAR®SKY。みんな綺麗に仕上がりました。

 
 
■やっぱり本物を目で見てほしい
 本イベントの休憩時間に、テーブル版ギガスターを鑑賞しました。9.5等星までの星空や天の川が輝く美しいテーブルに、参加者一同とても感動していました。振り返って思い出すと、私がギガスターを初めて体感した時、まず感じたのはその美しさへの驚きでした。その後しっかり観察して、ひとつひとつの星の繊細で精細な姿に感動したことを覚えています。私のようにギガスターを体感して、ファンになった人や感動した人は、これまでたくさんいるはずです。またギガスターは、当初の理念から変わらず、多くの人々と“ともに”制作することを目指しています。本イベントのように、ギガスターに触れ、少しでも関わっていく人が多くなればなるほど、ギガスターの夢に近づいていくと今回改めて感じました。
 ぜひみなさま、まずは本物を目で見てください!(TOM)
 

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  テーブル版ギガスター!
 
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参加者全員の集合写真。GIGASTAR®SKYを片手に星を見よう!

 

2016.05.31

レポート:GIGASTAR® 星空ワークショップin郡上

2016年4月29日(金)から30日(土)にかけて、GIGASTAR®「都会と山間地域を星でつなぐ 星空ワークショップ in 郡上」が行われました。このイベントは「NPO法人こうじびら山の家」との協働で行われました。「都会と山里を星でつなげる」とは、どのようにに行われるのか、期待を胸に参加してきました!
 
 
会場となった「こうじびら山の家」のきーちゃんこと北村さんは、momoの融資先第1号で、momoが実行委員団体として参画する「東海若手起業塾」の第一期生でもあります。GIGASTAR®の間瀬さんがお勤めのブラザー工業は、「東海若手起業塾」の協賛企業として起業家支援を続けており、これまでも会社ぐるみで「こうじびら山の家」で活動する機会もあったそうです。この場所でイベントができるのがとっても嬉しそうな間瀬さんと、きーちゃんの愉快で楽しいあいさつの後、いよいよ星座早見盤作りにとりかかります。
 
 

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「こうじびら山の家」には鶏小屋や、魚とオタマジャクシのいる池がありました。

 
 
星座早見盤作成キットの説明を受けながら、土台となる黒い段ボールを組み立てます。既についている折れ線にそって折ればいいのですが、形がややこしく、間瀬さんのお話しを聞き逃すと、わけがわからなくなってしまいます。このキットは小学4年生以上が対象だそうですが、ワークショップ後のアンケートでは6年生以上に変えるべき、との意見があったとか。普段使わない部分の脳みそを一生懸命使って、土台を作り上げました。
さて、次は星座早見盤の本体に取り掛かります。GIGASTAR®の星空作成は、シートに穴をあけてシールを貼って減光させるという作業が基本です。これを何度も繰り返すことによって、明るい光と暗い光との奥行きがある綺麗な星空ができあがります。その作業はプラネタリウムのような大きな空であっても、早見盤のような小さな空であっても変わりません。全体の作業の中で、時間内に終わらなかったり、LEDテープが断線したりと問題も発生しましたが、同時に参加者(小学校低学年くらいの子!)の「発明」を取り入れて改良することもできました。
 
 
実は、こうした参加者からの意見や実際に体験してみたときの反応、改善のアイデアを得ることも、今回のイベントの「ねらい」のひとつでした。ねらいを達成でき、満足そうな間瀬さん。イベント終了後、すぐに反省会を行っていたのが、印象的でした。
 
 

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夕食を食べたら、いよいよ郡上の星空の観測です。晴天で、月がなく、風もない好条件の夜空でした。まずは、星座を見つけるときに役立つ春の大曲線、春の大三角の説明から始まります。髪の毛座、かんむり座、ふたご座、北斗七星のお話しを聞きつつ、いよいよ望遠鏡をのぞいていきます。
 
 
ブツブツしているように見える球状星団や、北斗七星のアルコルとミザールという二重星、子持ち銀河(M51)、木星の4つの衛星や縞模様、遅い時間には白鳥座のアルビレオも見ることができました。アルビレオは黄色と青色の美しい二重星で、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」では、トパーズとサファイアと描写されています。そのほかにも明石の天文台の話や、ガリレオと木星のこと、M51のMは何なのか、など興味深い話をいろいろお聞きしました。
 
 
投影式のプラネタリウムでは、天の川を望遠鏡で覗いても、細かい星はつぶれてしまって見えないそうです。自分で作るGIGASTAR®の天の川も、少し距離をとると、ぼんやりと明るくしか見えません。けれど、そこを望遠鏡で見てみれば、ひとつひとつ、自分の手であけた星があります。そうして実際に天体観測に行って夜空を見あげて、自分のあけた輝く穴――いいえ、ひとつひとつ輝く星を見ることができたならどんなに楽しいでしょう。今後、そういった想いを形にするためのモデル事業の実施も検討している、とのことでした。
 
 
momoの融資完済を記念したイベントが、2016年8月27日に名古屋で行われる予定です。本イベントでは、今回のワークショップで得られた経験をもとに、さらにバージョンアップした内容になる予定です。夏休み最後の週で、自由研究に困っている家族連れの方々や、星空好きな人等、たくさんの方々にGIGASTAR®を体験していただきたいと思っております。
 
 
今回のワークショップ中でも大いに進化したGIGASTAR®、次はどんな星空を見ることができるでしょうか。(なかむ)