momo

2017.05.31

融資先:スピリット

融資先情報:スピリット(2017年5月)

2017年5月初旬の小雨が降る中、今月末で完済を迎える株式会社スピリットを訪問しました。スピリットの拠点は高山市の中心街から車で数分の場所に位置し、森林に囲まれた自然豊かな環境の中で堆肥製造や農園の運営などをされています。
 
今回の訪問では、スピリットの代表である藤原孝史さん、藤原孝史さんのご子息であり事業をお手伝いしている藤原郁馬さん、農園担当スタッフの増田さんに出迎えていただき、現状や今後の展望などさまざまなお話を伺うことができました。
 

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事務所の入り口

 
 
前回のレポートでも紹介していました、スピリットが生産する「臭いのしない堆肥」。この堆肥を生み出す秘密は牛のエサの中に特別な材料を加えることにより実現するとのことです。普段私たちも聞き覚えのあるモノ・・・それは生き物の腸の働きをよくする「乳酸菌」です! その特別な乳酸菌の働きにより、牛の腸内環境が改善されることで、臭いがなく豊富な栄養分を含む堆肥の生産に結びついています。この乳酸菌はスピリットが提携する牧場に提供されていて、飼育する牛が健康的になったと牧場の経営者のみなさんから高い評価を受けているようです。堆肥を作り出す過程で、お互いにとってのメリットとなっているなんてとても驚きです。
 
今後も堆肥の品質の向上を目指すと語る、代表の藤原さん。同時に、藤原さんが目指す循環型社会に向けての具体的な取り組みについて、ジオラマを用いて教えていただきました。
 

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ジオラマの全体像

 
 
現在、スピリットでは堆肥とともに、野菜の生産も行っています。今後は野菜の「少量多品目」による生産を目指すことや、堆肥、野菜に加えて飛騨地鶏や豚の飼育も手掛ける予定もあり、将来的にはすべての食材を自産自消でまかなうレストラン経営を目指しているとのことです。加えて、この地域は森林も豊富で林業に適していることから、林業としての活性化を図る事業の展開も進行中です。その主な方法は、割り箸の生産・販売を手掛けることで、地域産の割り箸を地域に広めること。なお、この割り箸の生産過程で生じる「おが粉」は堆肥の生産においても利用できるため、無駄が生じず、まさに循環型社会の実現に近づくための活動になると思います。
 
代表の藤原さんは、これらの実現のために欠かせないのは「生産者と消費者がつながりを持つこと」、そのきっかけを作ることが大切だと言います。実際、その取り組みとしてスピリットが生産する堆肥を用いて、東京のビルの屋上で野菜を育てるといった活動にも携わっており、普段農業に関わる機会のない人に体験できるきっかけを提供しているとのことです。
 
また、農園担当スタッフの増田さんも、農場外でのユニークな取り組みを行っています。今年2月、増田さんは1か月間東京に滞在し、企業や個人のお宅などさまざまな場所を訪問して、自身が農業を通じて得た経験や知識を活かして野菜の面白さを伝える活動をしていたとのこと。普段から野菜と接している増田さんだからこそ知る、その興味深い内容に多くの人が耳を傾けたようです。
 
「野菜以外の価値を作りたい」との思いで始められた増田さんの活動。「野菜作りを指導する人はいても野菜の魅力・面白さについて語ることのできる人は少ないと思います。それを伝えていくことに今後大きな需要があるのではないでしょうか。」と語る増田さんの今後の取り組みに注目です!
 
そんな増田さんが立ち上げたブログ「ヤサイくんブログ」にて、東京での生活を知ることができます。また、「みな土農場」のブログにおいても過去の増田さんがまとめた面白い記事を読むことができるので、詳しく知りたい方はぜひのぞいてみてください!
 
訪問のなかで、代表の藤原さんは「人が野菜を育てるのではなく、野菜は自身で育つ潜在能力があり、それを発揮できる環境を人が整え、手伝うことが必要です」と話していました。その思いが込められた言葉から、藤原さんの農業に対する信念を改めて知ることができたとともに、自然環境主体の、まさに循環型社会を目指す藤原さんの原点になっているのだと感じました。
 
まだまだ語りつくせないほど長時間さまざまなお話を伺うことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。また、スピリットの完済イベントも現在計画中ですので、ぜひとも楽しみにしていてください!(こんこん)
 

2017.05.31

融資先:Fora

特集:今まさに高校生へのキャリア教育で奮闘中!若さ炸裂!新融資先「一般社団法人Fora」⭐︎

春真っ盛りの4月中旬。momoが2月に一般融資を実行したばかりの一般社団法人Fora(読み方は「ふぉーら」、以下Foraと表記)さんに話をお聞きしましたー。取材場所はかつてmomoからの融資を受けた株式会社ランダムネスの市野さんが営むバックパッカーズホステル、グローカル名古屋の1Fにあるグローカルカフェ。融資先の先輩に見守られながら、Fora東海支社代表の塚本さんへの取材は始まりましたー。
 
 
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momoレンジャーまなみん(以下、ま)こんにちはー!
 
Fora東海支社代表塚本さん(以下、つ)こんにちはー!
 

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お話を聞いているまなみんと、手ぶりをつけて話す塚本さん

 
 
ま:momo通信でご紹介するのは初めてなので、Foraの紹介をお願いしてもよろしいですか?
 
つ:はい! みなさん初めまして! Fora東海支社代表の塚本です。​本社を東京に置くForaの一事業として、東海支社を立ち上げました。momoさんには東海支社の事業に融資をいただいています。本社と支社は母体となっている団体こそ異なりますが、理念や目指す未来は同じということで、今回はFora全体のお話をさせていただきます。Foraが掲げるスローガンは、「教育を人生に統合していく」です。社会と教育内容とのミスマッチや、場当たり的な将来選択というような教育の問題点がある中で、本当に生徒のこれからの人生の場面で役に立つ教育を目指しています。これまでに高校で約20回の授業(ワークショップ)を開催し、自分なりの判断軸(価値観・哲学)を身につけ、目の前の選択それ自体を楽しみ、納得のいく人生を歩んでほしいというメッセージを高校生たちに伝えてきました。
 

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笑顔がまぶしい塚本さん

 
 
ま:すごい勢い! 具体的にはどのような授業をしてきたのですか?
 
つ:自分の「好き」と「適性」を見つけ、自分の未来を考える材料にしてもらうための「自分らしさ」と出会う自己理解プログラムや、「分野クイズ」を通して⾃主的に進路選択を考えるきっかけを提供する分野体験スタートダッシュプログラムなど、多彩な授業を実施しています。「分野クイズ」とは大学で学ぶ各分野のエッセンスをクイズ形式にしたものです。法律、心理、工学、物理、経営、社会学などのさまざまな分野のクイズがあるんですよ。
 
ま:私、法学部出身なんですけど、例えば法律についての問いだったら、「リーガルマインドとは?」ってこととかだよね? それやりたい! というか私も、高校生の時にそのプログラム受けていたら、もう少し充実した高校生活が送れていたかもしれないな。。
 
つ:しかも、なんとプログラムは現役大学生が直接行います! 高校生と大学生は生活圏が違うので、普段なかなか話す機会がないと思うのですが、ここでは違います。進路について、年の近いお兄さんやお姉さんになら、先生や保護者との三者面談より気軽に相談できるのではと感じています。ちなみに、ForaのプログラムはForaから事前にレクチャーを受けたプロジェクトマネージャー(名前がかっこいい!)と呼ばれる大学生のみが行うことができます。大学生も学びが多いので、双方に良いプログラムだと感じています。
 
ま:なるほど! いいことだらけだね。
 

写真③
高校でのプログラム実施の様子

 
 
ま:ところで今日は土曜日なんですが、休日は何をされているんですか?
 
つ:ギターを弾いたり事業について考えたり散歩したり。基本的にいい意味で公私混同しているので楽しくお仕事をしていることが多いですw
 
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Foraが目指している教育はアクティブラーニング(主体的な教育)と呼ばれるもので、学習指導要領に最近やっと載ったような、まだまだ歴史の浅い学習方法。日本の高校では先行事例も少なく、当然、関係する事業者も少ない。そんな環境の中、若者たちが立ち上げたForaも例外なく日々多くの課題と向き合いながら少しずつ前進を続けている。課題の中でも大きいのが、教育関係者とのつながりづくりだ。特に教育委員会の巻き込みには苦戦しているよう。最近は協働している教育系民間企業からの紹介のみに頼らず、代表自ら高校に足を運ぶ独自営業にも挑戦しているという。
 
「大学生のプロジェクトマネージャーが積極的に楽しくやっている状態を目指したい。彼らがわくわくしながら高校生に授業をとどけられるようにしていきたい!」
 
そう話す代表の塚本さんはまだ25歳と若く、周りにはいつもたくさんのアツイ若者が集い、ワイワイとにぎやか。この地域に住む若者が、自ら自分の住むまちを変えていく。まさにmomoの理念を体現しているような彼ら。Foraはmomoが応援するべく生まれてきた団体といっても言い過ぎではないと思う。まだまだ未熟で若さいっぱいの彼らを、momoだけでなく地域のみなさんも巻き込んで、み〜んなで暖かく力いっぱい育てていきたい。いや、絶対育てなくてはいけない。そう思う。
 

写真④
Foraのこれからが楽しみです♡

 
(まなみん)
 

2017.05.31

融資先:OneLife

融資先情報:OneLife(2017年5月)

こんにちは!momoレンジャーのりかこです。今回は、一般社団法人One Lifeの新しい支所となる「OneLife OKAZAKI」を訪問しました。
 
・OneLifeとは……。
障がいがある児童を対象とするデイサービスを運営する団体です。代表の鈴木さんはサッカーを教えていた経験があり、そのスキルを活かしながら障がいがある子どもたちも一緒にスポーツを楽しめる活動をしています。他にも理学療法や心理学を取り入れ、療育にも力を入れています。
 

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道路から見えるOne Lifeの看板。入る前からワクワクします。

 
 
・新事業所をオープン。
以前は名古屋市のみで活動をしていましたが、岡崎や豊田から通っている外国の子どもたちが多かったこともあり、今年2月に岡崎市で新しい事業所をオープンしました。自閉症に対する偏見をなくす会(AAVP)や国際交流センターとのご縁もあり、新事業所に通う子どもたちは30人くらいまで増えました。しかし、さまざまな言語に囲まれて育った障がいがある子どもたちは言語の発達に遅れが生じている子も多く、新事業所はコミュニケーションにもさらなる工夫が必要です。イラストと言語の載ったカード(TEACCHプログラムの一部)を作るなどして、試行錯誤している様子でした。
 
TEACCH……「自閉症及び関連するコミュニケーション障がいをもつ子どもたちのための治療と教育」
 

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コミュニケーションの道具となるカードたち。

 
 
・今後への期待。
One Lifeには熱心にポルトガル語や日本語を勉強しているスタッフがいます。また、BBQやサッカーを通して、障がいや出身国に関係なく交流をしています。
このサービスを必要としてる人の元に届くよう、応援していきたいと思いました。
 

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One Lifeのスタッフさんたち。左側の男性が代表の鈴木さん。

 
 
(りかこ)

2017.05.31

融資先:ひろがり

融資先情報:NPO法人ひろがり(2017年5月)〜手遊びが生むふれあい。障がいを持った子ども達との昼下がり

2017年3月末、季節外れの暖かさに少し汗ばみながら、NPO法人ひろがりを訪問してきました。
ひろがりは、重症心身障がい児とその家族を支えているNPO法人で、現在は2つの事業所を運営しています。今回はそのうちの1つ「旧ひろがり2」に訪問した時のゆったりしたお話です。
 
扉を開けると、奥から職員さんと子どもの声が聞こえてきます。代表の丹羽さんの案内で中に入ると、職員さんが「ボランティアさんがきたよ〜」と明るく出迎えてくれました。
 

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子どもたちと職員さん。右端にいるのが丹羽さんです。
 
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この日は絵本を読みながら、子どもたちと一緒に簡単な遊びをしました。
絵本の中には懐かしい手遊びがたくさん!「はないちもんめ」や「げんこつ山のたぬきさん」などなど、みなさんも一度はやったことがあるのではないでしょうか?
 
NPO法人ひろがりに来ている子どもたちは、自分だけで本を読んだり手遊びをしたりすることはできません。しかし、こうやって大人と一緒に手や足を動かしたり、刺激を与えてあげるとニコッと笑ったり声を出したりなど、それぞれの反応を示しながら楽しんでいます。
 
単に体を動かす、体に触れる、のではなく、遊びを通してこれらができることが、ひろがりに流れている温かくてホッとする時間のカギ。小さい頃に慣れ親しんだ遊びたちは、こうやって見ると思ったより奥深いものなのかもしれません。
 
※今回訪れた「旧ひろがり2」は新事務所のオープンに伴って「新ひろがり2」に移転しました!
詳しくはひろがりのホームページに載っているので、ぜひご覧ください。
(TKG)

2017.05.31

特集

特集:momoトレ「momoの融資制度を説明せよ!」

2017年4月22日に「momoの融資制度を説明せよ!」momoレンジャーの自主トレーニング、通称“momoトレ”を開催しました!
momoレンジャーのりーちゃんと、私いしどんが参加し、理事のまなみんからmomoの融資制度についてレクチャーを受けました。
 
まずは、momoの融資制度についてどこまで知っているか、の確認。5分間で融資制度について相手に説明してみます。これが、答えられないのなんのって。笑
こんなにも知らなかったことに気づかされて、ちょっとショックでした。笑
 

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「momoレンジャーとして伴走支援はしているけれど、実はmomoの本業である融資の制度のこと、詳しく知らないじゃん!」という気づきからスタートしたこの企画。金融機関での契約で必ず使う印鑑を作る会社に勤めるりーちゃん、銀行員のまなみん、金融機関職員の私という、今回は偶然にも3人とも金融に関わるお仕事をするメンバーでのmomoトレに。一般的な融資と比べながらmomoの融資制度について学ぶことができて、非常におもしろかったです^^
(いしどん)
 

2017.02.28

融資先:OneLife

融資先情報:OneLife(2017年2月)

新年は明けたが春はまだ遠く。寒さが厳しい1月の終わり。名東区牧の里にある児童放課後デイサービスを営む一般社団法人OneLife(以下OneLife)の事業所を訪れた。
 
 
事業所は同じ作りの倉庫が2棟並んでいるうちの真ん中。玄関の扉にはシルバニアファミリーを連想させる三角屋根が付いているからかおもちゃの家のようなわくわくとした印象を受ける。元は美容院だったという建物の中はとても天井が高く想像していたよりも解放的な空間だった。まるで体育館みたい。ドアを開け、こんばんはーと放った言葉がわずかに反響した。取材時間が夜だったため、児童はすでに帰宅した後で、外が暗いため空間は全体的に青みがかり、真っ白な壁もひんやりと冷たく静かな雰囲気だ。しかし上を見上げるとネットで天井まで掬われた色とりどりの大きなバランスボールがいくつかもあり、この場所でスポーツを楽しむ子ども達の歓声と熱気を簡単に想像させた。
 
 
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現在、こちらのデイサービスを利用している子どもは60名ほど。中には障がい者手帳を所持有していない児童も施設を利用している。豊田市や岡崎市から通う児童にはブラジル人児童の割合も高い。ブラジル人児童は実生活でにおいて学校では日本語を、家庭ではポルトガル語を使い分けることになる場合が多く、どちらの言語も十分に習得出来ていない可能性がある。2つの言語を行ったり来たりせねばならないという複雑な生活環境から両方の言語に馴染めず、それが原因でコミュニケーション不足を招いているのではないかと代表の鈴木さん(以下、鈴木さん)は指摘する。そんな子ども達の為にOnelifeは、ブラジル人のスタッフを派遣し、2月には岡崎への新事業所を開設する予定だ。面白い試みだと思う。
 
 
スタッフは鈴木さんを含め常勤で9名、非常勤は4名。3年に一度行われる市役所による実地検査もパスし、新事業所オープンも控え、順風満帆に見えるOnelifeの事業だが昨年は激動の1年だったと代表の鈴木さんは語る。
 
 
もともと2拠点あった事業所は経営判断により10月から1拠点に集約。子どもも一か所に集中するため、スタッフを増やす事で人件費は膨らんだが、その分土日、祝日も休みなく営業することにより売上アップにつながった。また、12月の中頃から10日間、3年に一度の市役所による張り付きの実地指導の対応にも追われたこともあり、鈴木さんは10月から1月にかけてかなり多忙な日々を送っていた。
 
 
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デイサービスの内容はというと、日々、想像と工夫の連続だという。その日のスケジュールは曜日によって異なり、サッカー、プールに始まり、ヒップホップダンス、ボールボクササイズ、ピラティスと多岐に渡る。聞いているだけで大忙しだ。そんな多忙な業務の中でもサービスを受ける児童一人ひとりの成長や成果が職員の日々のマインドを支えている。サッカーをする際にキーパーを眺めるだけだった児童が、事業所に通い、体を動かすうち試合に参加しキーパーとして参加ようになり、最近ではゴールを決めたというエピソードなどはその良い例な気がする。名古屋市での障がい者水泳大会では、なかなか泳ぎが上手くならなかった児童が大会2ヶ月前からの猛練習によってクロールをマスターし、ついに大会に出場したというエピソードもある。親御さんにも子ども達自身にも成果を喜んでもらえたことが何よりです。と鈴木さんは笑う。
 
 
今年、1月20日にOneLifeは3歳の誕生日を迎えた。直近の目標については3ヶ月後、2事業所ともうまく運営できていること。スタッフが楽しそうに働いていること。そして今年の目標は、スタッフが笑顔で働き続けてくれることだという。鈴木さん個人としては、これから事業を起こそうと考えている人に対して、自身が得た経験を元にコンサルティングを通じて協力していけたらと考えている。前回の取材から考えると鈴木さんの視野がより先の未来まで広がっていたと感じられた。素晴らしいと思う。
 
 
土日祝日には平行事業であるサッカークラブのコーチも行なっており、1週間通して働き詰めの鈴木さん。「休みは?」と聞くと、「ほぼないです。」と笑いながら返されてしまった。そんな多忙な生活の中でも鈴木さんは、「それでもこの仕事が好きだから続けてくことができます。」と語る。よく笑う彼の瞳は、まだ出会っていないけれどこれから出会うであろう多くの子ども達の希望そのものだと思った。(まなみん)
 
 
<OneLife従業員募集⭐︎>
OneLifeでは現在スタッフを募集しています。求めている人材は主体的に事業に取り組んでくれる人。また、変化に柔軟に対応していける人。子ども達と一緒に泣いて笑ってスポーツしてくれる人です。私かも!?という方はぜひこちら↓までお問い合わせ下さい!
http://onelife.or.jp
 
 

2017.02.28

「見える化」プログラム

特集:momoレンジャーがひもとく!「休眠預金」と「社会的インパクト評価」

こんにちは。NPOや金融のセクターで近ごろ特に話題になっている「休眠預金」って、みなさまどのくらいご存じですか? 新聞やメディアにもごくたまに取り上げられていますが、まだまだ関心や理解は広がっておらず、「正直よくわからない!」という方も少なくないと思います。そこで、momoレンジャーのたつやが「休眠預金」と、さらには「社会的インパクト評価」について解説します。
 

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(2月15日、「社会的インパクト評価実践研修」にて)

 
 
■「休眠預金」って?
 
金融機関の口座に預けられたまま、長い間取引のない預金のことです。日本では、10年以上取引がない口座に預けられているお金を「休眠預金」として扱っていて、毎年850億円ほど発生していると推計されています。これまでは、休眠預金は各金融機関の「収入」として扱われていました。
 
 
■なんで今、「休眠預金」が話題になっているの?
 
休眠預金をNPO活動を含む民間公益活動を促進するために活用できるようになったからです。休眠口座国民会議休眠預金活用推進議員連盟の主導によって、2016年12月2日に、「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律(原文ママ、通称『休眠預金活用法案』)」が参院本会議で可決され成立しました。
 
 
■休眠預金は、どのように「民間公益活動」のために活用されるの?
 
指定活用団体から資金分配団体に助成または貸付し、資金分配団体を通して現場の団体に助成、貸付、出資される、という仕組みで活用されます。指定活用団体は可能な限り中立性の高い存在とするため、内閣府の監督のもとに新設されます。資金分配団体には、「助成財団」「コミュニティ財団」「市民ファンド」「NPOバンク」などが想定されていますが、今後公募され決定する予定です。
 
 
■休眠預金は、いつから活用されるの?
 
法案は成立しましたが、詳細の制度設計はこれから。実際にすべての仕組みが動き出し、休眠預金を原資にNPOなどへの資金提供が行われるのは2019年頃になりそうです。
 
 
■休眠預金の活用と、「社会的インパクト評価」って関係あるの?
 
休眠預金を活用する条件として、「休眠預金等交付金に係る資金の活用の成果に係る評価の実施(原文ママ)」が必要です。従来NPOなどの活動の指標とされていた「結果(実施内容・回数・参加人数など)」ではなく、「成果(誰が/何が、どのように変化したか)」を定性的・定量的に評価する「社会的インパクト評価」が、今後現場の団体や中間支援組織には必要になると思います。
 
 
■「社会的インパクト評価」はどんな方法で実施されるの?
 
米国助成財団センターには200近い社会的インパクト評価の手法が登録されており、momoが2013年から「NPOの社会的価値『見える化』プログラム」で実施している「SROI測定」もその1つです。それぞれの手法には長所と短所があり、すべての長所を兼ね備えた「完璧な手法」は現時点ではありません。
 
また、社会的インパクト評価は、以下の7つのステップで構成されます。
1)ロジックモデル(論理的因果関係図)をつくる
2)評価するアウトカム(成果)を考える
3)アウトカムの測定方法を決める
4)評価のデザインを決める
5)データを収集する
6)データを分析する
7)事業改善につなげる/報告する
詳しくは「社会的インパクト評価イニシアチブ」のホームページをご覧ください。
 
 
■momoはこれから、「休眠預金」や「社会的インパクト評価」にどう関わっていくの?
 
momoは社会的インパクト評価イニシアチブの運営メンバーでもあり、代表理事の木村は「休眠口座国民会議」の呼びかけ人としても活動してきました。融資先や出資者、地域のプロボノとともに、これまで以上に社会的事業への融資を行い、その意義や成果を「社会的インパクト評価」などを通じて外部に発信していくことが求められてるのではないかな、と思います。
 
 
(momoレンジャー たつや)

2017.02.28

融資先:ひろがり

融資先情報:ひろがり ~障がい児やその家族の居場所であり、みんなの学びの場~

momoレンジャーのりーちゃんです。私にとって2回目のひろがりさん訪問に行ってきました。ひろがりさんは、重症心身障がい児とその家族を支えている団体です。子どもの身体感覚に働きかける、「ふれあい体操(※)」など独自のプログラムを持っていて、常に多くの見学者や研修生が訪れます。また子どもたちにとっても、訪問者が来てふれあうことで、普段とは違う刺激を受け、とても大事な時間となっています。子どもたちとのふれあいと勉強を兼ねて、継続的に同じ人が来てくれるようになればと思いました。
 

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今年ひろがりは5周年を迎えます。現在計画しているmomoの「完済イベント」が、今年度のひろがりさんにとっての一大イベントになったりして…。
 
 
※ふれあい体操のご紹介
特別支援学校の長年の実践のなかから生まれた、静的弛緩誘導法を基にした体操。子どもに優しく声かけしながら、お腹、背中、腰、頸部、手や足に順に触れていく手技です。単に身体を動かしたり、さすったりするということではなく、対話したり歌いかけながら触れることにより脳に働きかけます。緊張や拘縮が徐々にゆるんだり、呼吸も楽になり、笑顔が出てくることがあります。その結果、痰が出やすくなったり、食事が楽に摂れるようになることを経験しています。(ひろがりHPより)
 

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2017.02.28

イベントレポート

特集:「一般社団法人しん」完済イベント〜コミュニティカフェかかぽのこれからを考える〜

2016年11月26日(土)に「一般社団法人しん」(以下、しん)の完済記念イベントを行いました。開催場所は「コミュニティカフェかかぽ」! 11月にオープンしたばかりのカフェです。今回のイベントでは、かかぽの新しい使い方についてみんなで考えました。
 
 
■コミュニティカフェかかぽとは
“コミュニティカフェ”、“かかぽ”、どちらもあまり耳にしない言葉ですよね。“コミュニティカフェ”はさまざまな人と人とを結ぶことを目的とした場所です。そして“かかぽ”はオウムの一種の名前です。彼らはオウムなのに身体が重すぎて飛べません。一生懸命なのにうまくいかない彼らは、精神・発達障がいを持ちながらもがんばる人を支援するしんにとって、応援したい存在の象徴となっているのです。
 
そんな願いの込められた「コミュニティカフェかかぽ」は、1階がカフェで2階は誰でも使えるレンタルルームとなっています。
 
 
■イベント
はじめに、しんの代表本間さんに、かかぽや、しんについてお話をしてもらいました。この団体の立ち上げの経緯やmomoとの関わりをわかりやすく説明してくれました。その後は本間さんへの質疑応答。スタッフの中山さんも加わり、かかぽの現状把握とともに「いろいろな人が集まれる場にしたい!」、「レンタルルームを活用してほしい!」などなど、願いを聞かせてもらいました。
 

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イベントは2階のレンタルルームにて行いました

 
■ワークショップスタート
そこから、かかぽが誰でもつながれる場所になるにはどうしたらよいか、みんなで考えました。派生図を書いてアイデアを膨らませていく中で、ユニークな意見がたくさん出てびっくり。予想以上に盛り上がりました。例えば、地域の人とつながるために近くの畑を利用し、作った野菜をカフェのメニューに使う案。本や漫画を準備し子ども達も気軽に通える、心地よい場所にする案。夫婦げんかの避難場所にしよう、というアイデアもありました。
 
いろいろな人の意見を聞くことで、さらに自分の新しいアイデアが生まれるおもしろさを実感しました。しんさんには、今回出たアイデアを取り入れながら、地域の人を巻き込みながらみんなでコミュニティカフェをつくっていってほしいです。
 

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■すでに…!?
今回のイベントで出したアイデアをすでに実行した方がいます。momoレンジャーのゴリさんです! 昨年のクリスマスイブに、かかぽのカフェのワンデイシェフとしてパスタとアイスをふるまいました。わたしも行きたかったです…! ワンデイシェフには誰でもなれるので料理が好きな方はいかがですか?  また、レンタルルームは広々としているので、momoでもレンジャー合宿に使えないか検討中です。
 
レンタルルームでも、ワンデイシェフでも、かかぽの美味しいベーグルでも、興味のある方はぜひWebサイトをご覧ください。
 
コミュニティカフェかかぽのWebサイトはこちら→ https://cafekakapo.jimdo.com/ (ゆっこ)
 

2017.02.28

イベントレポート

特集:momo大忘年会!

2016年12月23日(水・祝)に開催しました、momoに関わる人たちが集まる「momo大忘年会」!
今年の忘年会では、26名の参加者が事務所に来てくれました。
 

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いつもはこのように机が並んでいる事務所なのですが・・・
 

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当日はこのように、出資者や融資先のみなさん、事務局スタッフやmomoレンジャーなどたくさんの人であふれかえり、事務所の大きさが半分くらいに感じるほどの大盛況でした。参加者のみなさん、ありがとうございます!
 
 
そんな超満員の大忘年会。はじめましての人から、おなじみの人までさまざまということもあり、ちょっと変わった自己紹介からスタートしました。
 

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名前や普段していること、までは普通の自己紹介なのですが、ここからがmomoの忘年会らしいところ。その後に、「この1年、どうだった?」をそれぞれ語り、それを隣の人に紙にひと言でまとめてもらいました! 写真では少しわかりづらいですが、ユニークなまとめ方がたくさん! 思わず、「それって誰の1年?」と聞きたくなってしまうようなものばかりで、発表を指名された人は自分の1年間を全員の前で思い思い話してくれました。
 
そのあとは興味のあるテーマに合わせてじっくりと深く語る時間。momoに集まる人たちそれぞれが生活の中で感じる、ワクワクやモヤモヤ、興味や怒りなどが重なり合いました。
 
地域活性、教育、環境保護、ジェンダーなど、それぞれが興味のある分野はさまざま。でもどんな分野であろうとも、それにかける思いや熱意は、この止まらない語りが表してくれるようにあふれてくるものなんだなあ、と感じずにはいられませんでした。出資者のみなさん、レンジャーや事務局スタッフ、融資先とは違った立場の人たちがつながる、貴重な機会になりました。
 
会場から時計をなくしてしまえば朝まで語っているのでは? と思うほどの盛り上がりだった大忘年会。
 

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最後には、参加者の中から希望者に対してアピールタイムが設けられ、思い思いに自分の活動のPRをして終了!
momoでの活動を接点に、参加者のみなさんのいろんな顔が見られる時間になりました。
 
2017年の忘年会は会場をどんな人たちが埋め尽くすのか、今から楽しみなmomoレンジャーなのでした。(TKG)